いつも変わらない自分のアドレスを変えようと思った。
でも、いざ変えようとすると。

「どんなのにすればいいの？」

思いつかないものである。


牛尾のアドレスはいつも英文になっている。
区切りは全てアンダーバーで。
どうしてもつなげたい部分はハイフンで。
今使っているアドレスの日本語訳は
「僕に出来る小さな幸せをあげる」
みたいな意味だったような気がする。

こういうときは好きな歌の歌詞を英訳すればいい。
そう思い、ぺらぺらと歌詞をめくる。

折角だから君への思いを英文にするのもいい。
そうだろう？屑桐。
君にメールを送ったら君は吃驚するかな？






深夜2時。

見覚えの無いアドレスからメールが届く。

ふん。常識も知らないのか。こいつは。
深夜2時だぞ。
2時。


実際、屑桐はもう布団に入ってうとうとしていた。
携帯の着信音に現実に戻されたのだ。

少しいらいらしながらメールを開いてみると。

「アドレス変えました。
宜しかったら電話帳への登録よろしくお願いします。

牛尾御門」


気になってメールアドレスを見てみると。
端のほうにm_m
まさか、無涯、御門なんて言いたいのか？
うん、まさかな・・・

するとまたメール着信。
は？

「今回のアドレスには君と僕の名前を入れてみたんだ！
顔文字にも見えるだろう！？
僕と君の名前の頭文字が同じなんて運命だよ！
大発見じゃないかい？」


はぁ・・・。
流石にばれたら恥ずかしい。



「頼むから俺の個人情報を流すのはやめてくれ。」


すこし嬉しかったが冷たくそう返信する屑桐であった。



【あとがき】

もっと甘ーくするつもりだったのに！！！
ギャグテイストです。










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